スノーホワイト(クリスチン・スチュアート)よりもラヴァンナ女王(シャーリーズ・セロン)の方が断然美しい!!! 特典映像:ヘンテコな連中 ドワーフ 解説  主人公スノーホワイトは、マグナス王と王妃に大切に育てられ、外見の美しさだけでなく、その心も稀有なまでに清らかで美しいプリンセス。しかし、母亡きあと、新しい王妃に迎えられたラヴェンナに父王を殺された彼女は、国を乗っ取られ、7年間の幽閉生活を送ることになる。  やがて、命からがら王宮を脱出したスノーホワイトは黒い森の中へ逃亡。彼女を捕えるためにラヴェンナ女王が放った刺客のハンター、エリックと手を組み、危険をかいくぐるうち、たくましく生きる能力を身につけていく。  一方、「スノーホワイトの心臓を口にすれば、永遠の若さと美貌が手に入る」と魔法の鏡に告げられた女王は、あの手この手で執拗にスノーホワイトを追跡し、村を焼き払い、森を蹂躙し、罪のない人の命と自然を破壊していく。それもすべては自分のせいと心を痛めるスノーホワイト。しかし、たとえ地の果てまで逃げても女王の魔の手から逃れられないと悟った彼女は、抵抗軍を組織し、女王を倒すべく、王宮に向けて進軍を開始する!  ドレスを脱ぎ捨て、甲冑を身にまとい、愛らしい白雪姫から、“戦う白雪姫”へ。狩りや剣のテクニックを身に付け、凛々しく変貌を遂げていくスノーホワイトの成長にスポットを当てた物語は、“新時代の白雪姫”と呼ぶにふさわしい斬新な魅力に満ちている。サバイバルの冒険を通じて戦友の絆で結ばれ、いつしか心を通わせるようになるエリックと、幼なじみの王子ウィリアム。2人の男性のサポートを受けたスノーホワイトが、自ら軍をたずさえ、リーダーの才能を開花させていく後半のドラマは爽快感満点。それを彩る数々の戦闘シーンもスペクタクルに溢れ、最高の興奮を味わわせてくれる。  ヒロインのスノーホワイトを演じるのは、「トワイライト」シリーズのベラ・スワン役でおなじみのクリステン・スチュワート。ワイルドで男気のあるエリックには、「マイティ・ソー」のクリス・ヘムズワース。弓の名手で精悍な貴公子ウィリアムには、「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」で人魚と恋に落ちる宣教師を演じて注目されたサム・クラフリン。さらに邪悪なラヴェンナ女王には、「モンスター」のオスカー女優シャーリーズ・セロンが扮し、凄みたっぷりの演技力で圧倒する。  監督は、本作で長編デビューを飾るルパート・サンダース。スパイク・ジョーンズも所属する映像プロダクション、MJZに所属する彼は、カンヌ国際広告祭でグランプリに輝いた経験を持つ気鋭のCM作家。本作でも、そのクリエイティブ・センスと演出の華麗なテクニックを存分に発揮し、新世代の映像の魔術師の登場を強く印象づける。  スタッフも豪華な顔ぶれが揃った。製作は「アリス・イン・ワンダーランド」を大ヒットさせたベテランのジョー・ロス。脚本は、アカデミー賞作品賞候補になった「しあわせの隠れ場所」で監督・脚本を担当したジョン・リー・ハンコックと、「鳩の翼」で英米のアカデミー賞脚本賞候補になったホセイン・アミニ。音楽は「ディファイアンス」などで8度のアカデミー賞ノミネート歴を誇るジェームズ・ニュートン・ハワードが手掛ける。さらに、衣装デザインを「アリス・イン・ワンダーランド」、「SAYURI」、「シカゴ」で3度のアカデミー賞に輝くコリーン・アトウッドが担当。スノーホワイトの力強さと愛らしさ、ラヴェンナ女王の邪悪さとセクシーさを強調するファッションを作り上げ、観る者の目を楽しませてくれる。 ストーリー  ある王国。マグナス王が死んで、女王ラヴェンナの統治に変わると平和な国は荒廃し、世は乱れていった。女王は永遠の美と若さに執着し、毎日鏡を眺めてはこう問いかけていた。 「鏡よ、鏡。この世でいちばん美しいのは誰?」 「もちろん女王様です」 しかし、ある日、鏡はこう言った。 「この世でいちばん美しいのは女王様ですが、やがてあなたよりも 美しい娘が現れます。その時、娘の心臓を食べれば、あなたは 永遠の美と若さを手に入れ、不死身となるでしょう」  その娘が自分の継娘スノーホワイトと知った女王は、彼女を城の塔へ閉じ込め、時が熟するのを待った。  7年後、ついにその時が来る。ところが、スノーホワイトは塔から脱出を図り、深い森の奥へとひとり逃げ込んだ。女王は森に詳しいハンターのエリックを雇い、何が何でもスノーホワイトを捕えるように命じるのだった…。 2012年6月15日(金)より公開の映画『スノーホワイト』の監督であるルパート・サンダースさんに、これまでの生い立ちやクリエイターへのアドバイスなど、お話しを伺いました。 ■ 「君は監督になったほうがいいよ」 子供の頃はただ大人になりたくて。あんまり覚えていないけど、映画監督になりたいとは思っていませんでした(笑) ロンドンのセントラル・セント・マーチンズでグラフィックデザインを勉強し、卒業後はヒップホップやレゲエ雑誌に携わっていました。 そののちにアメリカに渡り、1年間、映画『イージー・ライダー』のように 「何か乗り物に乗って旅をしたい!」と思い、古いキャデラックで車中生活を送っていました。その最中、砂漠で幻覚をみた事もありました(笑) その旅の途中、ラスベガスでトニー・ケイ監督と運命の出会いをしたのです。 トニー・ケイ監督のもとで、CM撮影現場の手伝いをすることになったのですが、その当時、現場のルールなんか全く知らなかった私は 現場で何をしたらいいのか分からず、撮影初日に監督に「カメラの位置はこうした方がいいんじゃないか」などと口出しをしちゃったんです。 そしたらトニーから、「君は監督になったほうがいいよ」と言われて、その時から監督になろうという意識が強まっていきました。 ■ 勝手に制作したCMを買いとってもらえた 帰国後、CMを撮るために広告業界に自分を売り込みにいったのですが、「君は経験がないし監督じゃないからダメだ」と言われました。 でも「トニーが自分のことを監督だといったから僕は監督だ」と言い、とにかく諦めませんでした。 そして大学の友人たちと700ポンドをかけてSONYのウォークマンのCMを勝手に制作したんです。 「ただ歩くだけではなく、何かをやり遂げろ」をコンセプトに「Don't Just Walk, Man」と名づけてSONYに持ちこんだところ、 なんとその作品を買いとってもらえたんです。実際にCMとしてオンエアされた時は本当に嬉しかったですね。 再びトニー・ケイ監督のもとに戻り、そのことを伝え、一緒に仕事をすることになりました。 ■ 映画『スノーホワイト』について ある王国。マグナス王が死んで、女王ラヴェンナの統治に変わると平和な国は荒廃し、世は乱れていった。女王は永遠の美と若さに執着し、毎日鏡を眺めてはこう問いかけていた。 「鏡よ、鏡。この世でいちばん美しいのは誰?」「もちろん女王様です」 しかしある日、鏡はこう言った。 「この世でいちばん美しいのは女王様ですが、やがてあなたよりも美しい娘が現れます。その時、娘の心臓を食べれば、あなたは永遠の美と若さを手に入れ、不死身となるでしょう」 その娘が自分の継娘スノーホワイトと知った女王は、彼女を城の塔へ閉じ込め、時が熟するのを待った。 7年後、ついにその時が来る。ところが、スノーホワイトは塔から脱出を図り、深い森の奥へとひとり逃げ込んだ。女王は森に詳しいハンターのエリックを雇い、何が何でもスノーホワイトを捕えるように命じるのだった。 ■ 魔法がかかったようなシュールなもの 古くからあって誰もが知っている「白雪姫」。 その物語とは少しかけ離れた、予想や期待を裏切る内容で中世的なアクション作品にしたかったんです。 例えばこの物語のシンボルとなるリンゴや鏡なども、想像がつくようなものではなく、ひとつひとつに魔法がかかったようなシュールな表現にしました。 どのカットが一番好きかと聞かれると、まるで「自分の子供の中で誰が一番好きか」と聞かれているようで困るけど、特に気に入っているカットは、スノーホワイトが黒い森の中でひとり恐怖におびえるシーンと、黒い鳥が羽ばたき女王が黒いオイルをまとうシーン。 戦闘シーンはまるで自分がその場所に居るような感覚になって作品に没入してほしいという思いがあって、できるだけ役者に近づき手持ちカメラで撮影し、躍動感を表現するようにこだわりました。 ■ 2人の共通点 スノーホワイトと女王という2人の女性について、どちらも強い女性ではあるのですが、決して男性的な強さではありません。 スノーホワイトと女王は全くちがう女性だけれども、2人には『3滴の血』という共通点があり、また2人とも大きな喪失感を抱えていて、その喪失感が動力となっています。 一方は“死”、もう一方は“生”という決して交わることがない、それぞれの持つ強さが面白いと思います。 ■ 心の底から楽しんでいないと続けられない CMと映画の大きな違いは、まず“スタミナ”です。できあがる作品の尺の違いからもそうですが、例えばCMだと拘束される期間は6日間、それに対し映画の場合は撮影だけで90日、その後も1年半以上、作業があり、とても長い期間がかかります。 日にちがかかる分、モチベーションを維持するためにも、自分がその作業を愛し心 の底から楽しんでいないと続けられないと思います。 CMはビジュアルがメインとなるので、グラフィックデザインに近い感覚があるのですが、映画はキャラクターを用いて演技を通してストーリを伝えることがより明確にできるので、今までとは違った経験ができました。 ■ 周りの人を友人のように思うこと クリエイティブなものを創り出すためには、物語を伝えることができる能力が必要です。自身の中で明確なビジュアルスタイルをもつこと。また視覚的にも観客と繋がる事ができること。それには政治家的な要素だったりエンジニアだったり、問題を解決できる人でなければなりません。 自分の物語を伝えるためにも周りの人を友人のように思うこと。特に映画は一人でつくることは難しいので、お互いを尊敬し讃えあうような関係を一緒につくりあげていくコミュニケーションがとても大事です。