6/15 スノーホワイト
子供から大人まで多くのファンを持つ名作グリム童話の「白雪姫」を基に、これまでの白雪姫のイメージを一新させたアクション・アドベンチャー大作。監督を務めるのは、人気ゲーム「Halo 3: Believe」のCMでカンヌ広告祭のグランプリの受賞経験もある、CMディレクター ルパート・サンダース。主人公スノーホワイトには、「トワイライト・サーガ」シリーズで絶大な人気を誇るクリステン・スチュワート。また悪魔の女王には、オスカー女優のシャーリーズ・セロン。このほか、『マイティ・ソー』で主人公ソーを演じたクリス・ヘムズワース、『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』のサム・クラフリンという若手俳優たちが顔を揃える。(作品資料より)
スノーホワイト(クリステン・スチュワート)は、マグナス王と王妃に大切に育てられた外見も心も美しいプリンセス。しかし、母亡きあと、新しい王妃に迎えられたラヴェンナ(シャーリーズ・セロン)に父王を殺されたスノーホワイトは、国を乗っ取られ、7年間の幽閉生活を送ることになる。一方、女王ラヴェンナは魔法の鏡にいつも問いかけていた。「鏡よ、鏡。この世でいちばん美しいのは誰?」「もちろん女王様です」しかしある日、鏡はこう言った。「この世でいちばん美しいのは女王様ですが、やがてあなたよりも美しい娘が現れます。その時、娘の心臓を食べれば、あなたは永遠の美と若さを手に入れ、不死身となるでしょう」その娘が自分の継娘スノーホワイトと知った女王は、彼女を殺そうとするが、闇の森へ逃げられてしまう。女王は森に詳しいハンターのエリック(クリス・ヘムズワース)を雇い、刺客として解き放つ。だが、スノーホワイトは彼と手を組み、危険をかわしながら、たくましく生きる能力を身につけていくのだった。女王はその後も、あの手この手でスノーホワイトを追跡、罪のない命と自然を破壊していく。すべては自分のせいと心を痛め、たとえ地の果てまで逃げても女王の魔の手から逃れられないと悟ったスノーホワイトは、抵抗軍を組織し、女王を倒すべく進軍を開始する……。
『ブラザーズ・グリム』、『エバー・アフター』、『赤ずきん』など童話に新解釈を加えた洋画がこれまでもいくつか公開されているが、6月15日(金)から“戦う白雪姫”をテーマにした『スノーホワイト』が上映となる。雪のように白い肌、血のように赤い唇、黒檀のように黒い髪を持つ、世界で一番美しく、そして戦うプリンセスを描いた本作の見どころを編集部のMが紹介する。
○魔法の鏡がスゴイ!
絵本やアニメーションで見たことがある、白雪姫の継母の女王が「この世で一番美しいのは誰?」と問いかける鏡と言えば、壁掛けタイプの楕円(だえん)形のものを思い浮かべる人も多いのではないか。しかし、『スノーホワイト』に登場する魔法の鏡はその印象をくつがえすもの。鏡と縁の境界もない、丸い金色の巨大な、そうまるで大皿か銅鑼(どら)のような鏡なのだ。そして王妃が「鏡よ、鏡」と問いかけると、表面が液状になり、どろ~んと溶け出してくるのである。しかも人のような形になり、それはまるで『ヴィドック』という映画に登場する殺人鬼のような風貌。これはなかなか見応えがある。
ちなみにこの鏡の人は“ミラー・マン”とスタッフ陣は呼んでいて、アイルランド人の芸術家ケヴィン・フランシス・グレイの「Face-Off」という作品にヒントを得て作り出したそうだ。
○トワイライトと同じく三角関係!?
今回、主人公のスノーホワイトを演じたのは、ヴァンパイアと人間の運命の恋を描く「トワイライト」シリーズのクリステン・スチュワート。「トワイライト」ではヴァンパイアのエドワードと恋に落ちつつも、幼なじみの狼男ジェイコブとの急接近もあり、ティーンエージャーのテンションをあげるようなドキドキの三角関係が展開されていた。そして本作でも、スノーホワイトを助ける二人の男性が登場する。一人は男気たっぷりのハンターのエリック、もう一人は弓の名手の貴公子ウィリアム。ウィリアムとは幼なじみということもあり、年齢も近くまさに美男美女カップル。一方のエリックとは年も離れていそうだし、まさかこの二人がと思うが後半に「おやおやおや」と思うエピソードが登場する。
恋愛面にフォーカスした作品ではないが、クリステン・スチュワートが「トワイライト」シリーズのヒロインであったことを考えると、この配役と設定は絶妙。3人の心の動きに注目しても楽しめそうだ。
○期待通りのシャーリーズ姉さん
映画の中で注目されるのはもちろんヒーロー、ヒロインだけではない。クリストファー・ノーラン監督の新・バットマンシリーズの『ダークナイト』では、宿敵のジョーカーを演じた故ヒース・レジャーに注目が集まった。役者が完璧にその悪役をものにすると、それは時として主役をおさえるほどの存在感を放つ。今回、白雪姫 - スノーホワイト - の美しさに嫉妬し、永遠の若さのために彼女の心臓を狙う女王に扮(ふん)したのはアカデミー賞で主演女優賞も獲得したことがあるシャーリーズ・セロン。主演女優賞を受賞した『モンスター』同様、素顔に近い姿を見せたかと思えば、金切り声をあげたり、老婆のような顔になったりで、この悪役になりきっている。
そんな抜群の存在感のシャーリーズ姉さん演じる女王のダークサイドな一面が色濃くなっていく後半、ある衣装が登場する。それはカラスの外套(がいとう)。女王をとりまくカラスが彼女と一体化し、全身を覆った実に不思議な衣装なのだ。そして実際、トリの羽を一枚ずつ手作業で形を整え、縫い付けて作られている。その結果、2万ポンドがこの衣装にかかったという。シャーリーズ姉さんの演技はもちろん、オートクチュールのこの衣装もぜひチェックしてほしい。
以上三つの観点から見どころを紹介したが、いかがだったろうか。気になった方は映画館へgo!
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